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浴説
2020 04.03
Voice 58
 従事者向け

介護の現場には様々な声があふれています。

介護に携わるスタッフの声、介護サービスを受けるご利用者の声、それを見守るご家族の声。

介護が必要になった方々に対して交わされる言葉の数々は優しく、切実です。

創られたものではなく、誰かが実際に発した「Voice」は人の胸を打つことがあります。

ここではそんな声の数々をご紹介していきます。

 

 

訪問入浴実習を終えて        ・U

 

 

訪問入浴介護の体験実習を通し、入浴によって体の清潔を保つだけでなく、心まであたたかくする事業であると思いました。利用者の方は、寝たきりであったり思うように体が動かなかったりという状態でしたが、スタッフの方の問いかけに楽しそうに答え、笑顔が見られたことが印象的でした。スタッフの方は会話が途切れないほどたくさんの声をかけていらっしゃって、コミュニケーションをとても大切にされているということが分かりました。

 

また、3人1組のスタッフのチームワークもたいへん印象に残りました。準備、入浴、片づけを通して無駄な動きが一切なく、各々の動きを自分で理解しているからこそテキパキとした動きが取れるのではないかと思いました。1つ1つ声に出して確認するだけではなく、他のスタッフの動きを見て自分の行動を判断する場面もあったように感じました。

 

スタッフとお話をする中で、利用者の方1人1人にあわせた入浴の仕方があることもわかりました。「この方はぬるま湯が好き」「この方は入浴があまり好きではないから早く上がってもらう」など、身体の状態だけでなく好みにも配慮している為、利用者の皆さんが「また入浴したい」と思えるのではないかと思いました。温度にこだわりのある方の時はこまめに温度計でチェックして1℃でもずれないようにしており、細かな工夫も知ることができました。

 

また、家族の方との会話も大切にされていました。利用者様の様子を尋ねたり、他愛もない話をしたりと家族の方のストレス発散の場にもなっていると思いました。普段の介護により疲れていらっしゃる方も多いと思うので、少しでも気を休めていただこうというスタッフの思いやりが伺えました。

 

実際に手や足を洗わせていただくことがありましたが、1本1本の指の間を丁寧に洗うのは難しく「力の入れ具合はこのくらいでいいのかな?」と戸惑うこともありました。

しかしスタッフの方がわかりやすく教えてくださり、何回か行っていくうちに自信へと繋げることができました。座学だけで勉強するのは本当にもったいないなと思ったし、自分の目で見て体験して学ぶことで大きな力になることを実感することができました。

 

年間目標として“笑顔を運ぶ”とありましたが、2日間の体験学習の中で、利用者様のたくさんの笑顔を見ることができました。手をとって「ありがとう」といってくれる方もいらっしゃって、こちらも嬉しかったですし、スタッフのやりがいにもつながっていると思いました。スタッフ1人1人の気持が伝わっているからこそ利用者様が喜んでくださるとおもうので、私も思いを言葉や行動などで伝えていきたいと思いました。

 

 

この度は貴重な体験をさせていただきありがとうございました。また機会がありましたら同行させていただきたいです。本当にありがとうございました。

 

許可をいただきまして、水俣市社会福祉協議会 入浴スタッフ一同様が発行されている

『水俣市入浴車だより(平成29(2017)年1月発行)』から、掲載させていただきました。

 

 

訪問入浴介護に関するエピソードなど、皆様の“Voice”をお寄せください。お待ちしております。

 

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執筆者:Voice配達人
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