2024
02.23
編集室~『入浴福祉新聞 第106号』より~
『入浴福祉新聞 第106号』(平成20(2008)年10月1日発行)より
過去の入浴福祉新聞に掲載された記事をご紹介します。
発行当時の入浴や福祉等の状況を少しでもお届けできたら幸いです。
編集室
医療費の抑制を目的に厚生労働省が決めた[療養病床削減計画]が修正された。
介護型療養病床12万床の全廃は従来どおりだが、医療型療養病床25万床に削減する方針は下方修正され、22万床までの削減となった。
社会的入院を解消させようとしているのだが、都道府県の削減見通しでも、さまざまな難題があり、新型介護施設や在宅療養支援の整備も進まず、当初の見通しよりかなり温存される結果となったわけだ。
いずれにしても[介護難民]が増加しては困る。
現在でも、特養に[空き]が出ても、医療的処置が必要な要介護者は後回しにされるし、重度者はデイサービスすらも断られるケースが珍しくない。医療的な対応ができないためである。
在宅の重度者が頼りにする在宅療養支援診療所も訪問看護ステーションも療養通所介護事業所も、報酬が安すぎて経営が難しいため、拡充する気配はない。
高齢化時代とは高齢死時代を意味し、ほとんどの人が[自宅死]を望んでいる。
かつて、病気は自宅で治し、死ぬ時も自宅だったのだが、いまそれを望むのは贅沢なのだろうか。
※発行当時の原稿をそのまま掲載しております。何卒ご了承の程お願い申し上げます。