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2024 02.09
独り暮らし高齢者の孤独死はなくしたい~『入浴福祉新聞 第105号』より~

『入浴福祉新聞 第105号』(平成20(2008)年7月1日発行)より

過去の入浴福祉新聞に掲載された記事をご紹介します。

発行当時の入浴や福祉等の状況を少しでもお届けできたら幸いです。

 

独り暮らし高齢者の孤独死はなくしたい

 

全国の市区町村では最多の人口を誇る横浜市が昨年、65歳以上の独り暮らし高齢者の孤独死を調べたところ、9ヵ月間で約130人にのぼっていたことが判った。単純計算すると、1年間で170人以上である。

横浜市でも、独り暮らし高齢者は増加の一途にあり、すでに10万人を突破。8年前に比べてナント30%以上の増加をみている。

近隣住民との付き合いがあったり、訪問介護を利用している場合なら、体調を崩しても早めの対応ができるのだが、独りで静かに生きている高齢者は少なくない。とくに男性の独り暮らし高齢者は、そうした傾向が強い。

その[孤独死調査]でも、男性が70%を占めていて、死亡3日から一週間以内に発見されたケースが39%、8日以上も18%もいた。

死因は、心不全…心筋梗塞…脳出血…脳梗塞…などが目立つ。発見者は近隣住民が24%、ヘルパーら介護サービス関係者が17%、親族は10%、ケースワーカーや保健師、警察が各々6%、といった内訳で、やはり頼りになるのは近隣と介護事業所であることがうかがえる。

悲惨な孤独死を防ごう、と今年度から同市は[見守りネット]のモデル事業に取り組むことになり、自治会やNPO法人などの協力で、訪問高齢者の居場所づくりに乗り出すそうだ。

人は、ざっくばらんな交流と自由なコミュニティを求めて都市に憧れてきた。しかし、日本では結果は逆で、高齢者だけでなく、あらゆる年代層で孤独な都市民が増えてしまったことは、大きな問題といえる。孤独死を無くすためにも、地域包括支援センターには、コミュティケアを念頭においた活躍が期待されている。

 

※発行当時の原稿をそのまま掲載しております。何卒ご了承の程お願い申し上げます。

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