2024
01.26
編集室~『入浴福祉新聞 第105号』より~
『入浴福祉新聞 第105号』(平成20(2008)年7月1日発行)より
過去の入浴福祉新聞に掲載された記事をご紹介します。
発行当時の入浴や福祉等の状況を少しでもお届けできたら幸いです。
編集室
4月から始まった「後期高齢者医療制度」の評判がかなり悪い。
国民的理解を得る十分な説明を怠った国も悪いし、事前報道をほとんどしなかったメディアも悪い。
少額年金の高齢者の負担が重くなったのに加えて、「後期高齢者」なる語句もヤリ玉に挙げられた。この言葉は、有識者の間では使われていたものの、一般国民には違和感を与えたようだ。
65歳を過ぎても元気な高齢者は多いものの、さすがに75歳以上になると心身にガタがくる人が増えるのは、多くの健康関連統計でも立証されている。
いっそのこと、75歳以上を高齢者にすればいいのだが、とにかく国は猛烈なスピードで高齢化が進む現状のなかで、小手先施策を打ち出すのが精一杯で、長期構想を練る余裕がなくなっている。
対策疲れもあり[いい言葉]が見つからず、「後期」だけでなく、「介護老人」とか「介護予防」といった言葉の間違いを平気でやってしまっている。
「介護老人」とは何者か?人命救助用語の前に予防を付けるとは何事か?治療予防や看護予防とは言わないのにである。
言葉の誤りは施策ミスに通じることを肝に銘じたい。
※発行当時の原稿をそのまま掲載しております。何卒ご了承の程お願い申し上げます。