2024
06.14
もっと学びたい温熱療法~『入浴福祉新聞 第109号』より~
『入浴福祉新聞 第109号』(平成21(2009)年7月1日発行)より
過去の入浴福祉新聞に掲載された記事をご紹介します。
発行当時の入浴や福祉等の状況を少しでもお届けできたら幸いです。
もっと学びたい温熱療法
温熱シート併用の筋トレ 顕著な効果
要介護にならないための予防事業のメインとして、筋肉トレーニングが推奨されているのはご承知のとおり。
実際、80歳90歳になっても、適切なトレーニングを続けると、骨格筋は肥大増強することが実証されています。
あまり身体を動かさない生活をしていると、骨格筋は老化してしまいますが、都合のいいことに、筋衛星細胞は残存していて、活性化させることが可能なのです。
そこで筋トレを効率良く行えないものか、と誰もが考えますが、骨格筋を温めながら軽運動を行うことが注目されるようになりました。
最近、骨格筋に温熱負荷を加えることで〔熱ショックタンパク質〕が多量に発現誘導されることが判明してきたためです。
そのための条件は、筋温を38℃以上の状態に30分以上保つことだそうです。
豊橋創造大学リハビリテーション学部の後藤勝正氏による報告「リハビリ支援器具としての温熱シートの有用性」(『老年精神医学雑誌』2008年3月号)によりますと、筋力増強のために用いる温熱シートは、身体に貼ると熱伝導に優れている上記が出るタイプが効果的にもいいそうです。
この熱と蒸気が出る温熱シートで筋肉を増強したい部分に貼り付けてトレーニングをした場合と、シートなしでトレーニングをした場合とでは、筋肉量の増大に明らかな差異が確認されたとのことです。
※発行当時の原稿をそのまま掲載しております。何卒ご了承の程お願い申し上げます。