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2018 12.28
「末期ガンを宣告され激痛と闘うTさんの訪問入浴に取り組んで」⑧~『入浴福祉新聞 第64号』より~
 従事者向け

 

『入浴福祉新聞 第64号』(平成10(1998)年6月1日発行)より

過去の入浴福祉新聞に掲載された記事をご紹介します。

発行当時の入浴や福祉等の状況を少しでもお届けできたら幸いです。

 

「末期ガンを宣告され激痛と闘うTさんの訪問入浴に取り組んで」

大分県九重町社会福祉協議会 看護婦 熊谷 京子

 

☆衰弱が顕著でも洗髪・・・永眠前に顔を自分で

Tさんの全身状態はさらに悪化したため、訪問してもバイタルチェックや、ラパックの交換ぐらいの介護になりました。しかし、痛みが軽く、気分が比較的良いときには、「頭が汚れていて不快で眠れない」と洗髪を要求したり、「昨晩は汗がたくさん出たので、着換えをしたい」などと言うこともありました。洗髪はドライシャンプーを使うことが多かったのですが、大きめのビニール袋を使ってケリーパードを作り、お湯でシャンプーをすると、「生き返ったようだ」とスッキリした顔を浮かべてくれます。

 

5月下旬にはいると、呼吸障害や尿量減少があらわれ、全身状態はさらに悪化してきました。

その一方で、6月5日のことでしたが、「今朝はご飯を美味しく食べられた」と不明瞭ながらも、笑顔で報告してくれる日もありました。この日は、呼吸困難もなく、痛みを緩和していたため、清拭と衣服の交換を行うことになりましたが、「顔は自分で拭く」と言うのです。そこで、おしぼりタオルを用意すると、入念に顔を拭いたのをいまでも忘れません。しかし、上半身の清拭は途中で倦怠感を訴えたため、中断して安静をとりました。

 

その2日後の夜、Tさんに全身の苦痛と呼吸困難があらわれたため、医師が往診して注射をしたのですが、意識消失をきたし、8日午前6時30分、Tさんは家族に見守られながら自宅で永眠されました。

 

 

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「末期ガンを宣告され激痛と闘うTさんの訪問入浴に取り組んで」⑦~『入浴福祉新聞 第64号』より~

 

※発行当時の原稿をそのまま掲載しております。何卒ご了承の程お願い申し上げます。

 

 

 

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