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2020 01.10
足浴の効用に着目する温泉地が増加中~『入浴福祉新聞 第77号』より~

 

『入浴福祉新聞 第77号』(平成13(2001)年10月1日発行)より

過去の入浴福祉新聞に掲載された記事をご紹介します。

発行当時の入浴や福祉等の状況を少しでもお届けできたら幸いです。

 

 

足浴の効用に着目する温泉地が増加中

服を着たままジャブジャブ歩いたり…庭を眺めながらチャプチャプしたり…

 

デベロ老人福祉研究所では、入浴福祉専門セミナーほかで、入浴介護対象者の体調がすぐれず、介護浴槽による全身浴が困難な場合は、清拭や足浴・手浴のサービスを行ってほしい旨を、かなり早くから提唱してきました。

最近、〔足裏マッサージ〕が健康法として着目されてきたこともあり、〔足浴施設を造る温泉地が目立ってきた、と『朝日新聞』の6月21日号が大きく伝えていていて、興味を覚えました。

静岡県伊東市の伊豆急高原駅には、駅前広場の花壇の一角に『美足(おみあし)の湯』があり、電車待ちの観光客に温泉の湯に脚を浸して疲れを癒してもらっているそうです。

同じ静岡県下田市の伊勢町商店街にも、買い物客や観光客が気軽に温泉を楽しんでもらおう、と『ハリスの脚湯』があるそうです。

さらに、長野県諏訪市の諏訪湖畔公園には、ベンチに座って脚をチャプチャプ漬けられる〔足湯浴槽〕や、子供が裸足でジャブジャブ遊べる〔温泉地〕が、この春お目見えしました。神奈川県湯河原町には、さまざまな浴槽がある足湯専門の日帰り入浴施設『独歩(どっぽ)の湯』あり人気だそうです。

このほか、足裏を刺激する小石を敷きつめた遊歩道に温泉を流し、ズボンの裾をたくし上げて歩いてもらう施設…足浴ができる温泉地の喫茶店…庭園を眺めながら足湯ができる日帰り温泉…などなど、全国的にかなり誕生していると思われます。

皮膚表面を流れる血液のうら、足や脚には、大量の血液が流れています。そのため、下肢部分をお湯に入れただけでも、全身的な温泉効果が得られます。

デベロ老人福祉研究所がサーモグラフィという計測装置を使用して実験した結果、足湯だけでも、全身の皮膚温度が上昇し、全身浴をした時と同じような生理的変化が生じることが判明しています。それでいて、全身浴のような身体への負担はほとんどかかりません。

ただし、要介護者に対して足浴をする場合、夏期は発汗作用でカラダが汗ばんでしまうきらいがあり、全身浴が困難な時は清拭の方をお勧めしています。逆に冬季の清拭は肌寒く感じるため、それこそ全身がホカホカしてくる足湯が効果的なようです。

足や脚のだるさを訴える人は意外と多く、そうした人は足湯を生活のなかにうまく取り込むこともいいでしょう。振動数や気泡で足裏のマッサージもしてくれる松下電工の『ナショナル・フットスパ』といった家庭用の足浴器具も市販されているご時世ですから、足浴をもっと見直したいものです。

 

※発行当時の原稿のまま掲載しております。何卒ご了承の程お願い申し上げます。

 

 

 

 

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