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2017 11.24
水と人間 その9~『入浴福祉新聞 第11号』より~

 

『入浴福祉新聞 第11号』(昭和60(1985)年4月25日発行)より

過去の入浴福祉新聞に掲載された記事をご紹介します。

発行当時の入浴や福祉等の状況を少しでもお届けできたら幸いです。

 

 

水と人間 その9

立井 宗興

 

ホコリやチリが24時間付着し、人間の身体で最も汚れやすい顔は、誰もが素手を使い、やさしくいたわるように洗っている。人間交流の窓口といわれる顔を、いつまでも美しく綺麗に保ちたい願望からだ。

 

ところが、現代人ならさほど汚れていないはずのボディ部分は、たっぷりの石鹸と化学繊維の垢とりタオルで長時間かけて洗う。その石鹸もことに女性は、人間の皮膚の19分の1しかない顔に1個何百円、何千円もする高級品を使うが、ボディの方は1個百円以下の製品で済ましてしまう。

 

考えてみると実に非科学的で不思議だ。

頭の先から足の先までは一枚皮。

首根っこのところで皮膚が分かれているわけではない。当然、同じ石鹸を使うべきなのだ。

 

 

また、ボディだけをゴシゴシ擦るのは、ろくにお風呂へ入れなかった貧しい時代の入浴習慣。

そろそろやめるべきではないだろうか。

 

 

ゴシゴシ擦りを見ていると、スキンシップを忘れた孤独な現代人の悲しい器械的自慰行為にも似ている。

肌に決して良くないこの悪癖をなくすには、夫婦や家族で手を使って身体を洗い合うのが一番である。

 

 

 

前の記事

水と人間 その8~『入浴福祉新聞 第10号』より~

 

 

※発行当時の原稿のまま掲載しております。何卒ご了承の程お願い申し上げます。

 

 

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