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2018 02.16
入浴の歴史ものがたり①~『入浴福祉新聞 第25号』より~

 

入浴福祉新聞 第25号』(昭和63(1988)年12月15日発行)より

過去の入浴福祉新聞に掲載された記事をご紹介します。

発行当時の入浴や福祉等の状況を少しでもお届けできたら幸いです。

 

 

入浴の歴史ものがたり

立井 宗興

 

 

 

わが国の入浴の歴史は古く、石器時代の人々も湯に入っていたと考えられる遺跡も発掘されている。

しかし古代人の入浴の動機は、「水による浄め」といった原始宗教的なものであった。

入浴が、宗教的色彩を帯びながら保健思想の面から強調されるのは、日本に仏教が伝来し、聖徳太子によって国家宗教的になってゆく500年度代といわれる。

 

とくに、沐浴の功徳を説いた『仏説温室洗浴衆僧経(温室経)』が渡来した8世紀になると、当時すべての分野でリーダーであった僧侶たちは、入浴を重要視するようになった。

 

温室経には“七病を除去し、七福を得る”と書かれており、僧自身の養生や医療的救済活動に欠かせない、と認識したからである。

これが各寺院に設けられた浴室であり、光明皇后が創始した施浴である。

 

 

寺院の浴室はその後、銭湯として拡がり、コミュニティの拠点となり、日本人の精神形成に大きな役割を果すようになった。また、病者の身体を浄め、心を励ます施浴は、歴史的中断があるものの、現代において入浴福祉として新興した。

 

 

 

今回から、私たち日本人と入浴の歴史を振り返りながら、入浴のあり方や位置づけを考えてゆきたい。

 

 

 

 

※発行当時の原稿のまま掲載しております。何卒ご了承の程お願い申し上げます。

 

 

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