『入浴福祉新聞 第77号』(平成13(2001)年10月1日発行)より
過去の入浴福祉新聞に掲載された記事をご紹介します。
発行当時の入浴や福祉等の状況を少しでもお届けできたら幸いです。
ご注意!40℃浴でも長風呂すると
深部体温が上昇し血液粘度高めます
生活上のさまざまな問題や疑問を、科学的に立証するNHKテレビの人気番組『ためしてガッテン』を視聴する読者も多いかと思います。
その放送内容をまとめた新書〔雑学読本〕<950円>が、シリーズで発行されていて、なかなかの売れ行きだそうです。
1999年2月24日には、群馬大学医学部などの協力を得て制作された『入浴』が放映されたことがあり、[雑学読本]の第2弾に収録されています。
入浴すると疲労物質=乳酸が減少すること…42℃などの高温入浴をすると、麻薬物質の一種β-エンドルフィンが体内に発生して快感が得られるものの、高温入浴は激しい血圧変動を起こし、血液粘度も高めるため危険なこと…などを紹介しています。
深部体温が2℃アップすると、その血液粘度がかなり危険な状態になるのですが、ヌル湯でも長時間入浴していると、深部体温が確実に上昇するそうです。40℃の湯がいい、という健康な人でも、せいぜい10分が限界です。
本紙では随時、内風呂での入浴死亡事故の問題を取り上げていますが、都道府県別で入浴中の死亡事故が多いのは、トップが新潟県、2位が福井県、3位神奈川県、4位山形県、5位富山県だそうです。
北海道は意外に少なく、宮崎県は46位、沖縄県は47位です。
この順位をみると、やはり家庭の浴室での入浴死亡事故の1つの要因は、居室と脱衣場と浴室の大きな温度差であることがわかります。寒い季節がじきにやってきます。今冬は脱衣場や浴室の温度に注意して、入浴事故をなくしたいものです。
※発行当時の原稿のまま掲載しております。何卒ご了承の程お願い申し上げます。
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