『入浴福祉新聞 第72号』(平成12(2000)年7月1日発行)より
過去の入浴福祉新聞に掲載された記事をご紹介します。
発行当時の入浴や福祉等の状況を少しでもお届けできたら幸いです。
ストレス過剰時代[青少年のほっとタイム]は
「入浴中」が9%・・・高校生は11%にも
患者が描いた絵から内面を診断する手法が、精神分析などでは行われるが、大阪市にある「くもん子供研究所」が、青少年に「ほっとする時」を絵にして送ってもらう、というユニークなアンケート調査を実施した。
タウン誌やミニコミ誌で、42都道府県の青少年に呼びかけたところ、小学4年生から高校3年生まで649人から絵が寄せられたそうだ。
さて、青少年の[ほっとタイム]は何と、「寝ている時」が20%、「入浴中」が9%、「本や漫画を読んでいる時」や「テレビを見ている時」がいずれも6%。
家族や友達と一緒の時がほっとする、との絵を描いた青少年は少数だったという。
〔小・中・高〕別にみると、「寝ている時がほっとタイム」は、小学生が16%、中学生が23%、高校生が22%。「入浴中がほっとタイム」は、小学生が7%、中学生が8%、そして高校生が実に11%にも達していたそうである。
教育問題が話題になると、〔青少年の心身の疲労〕が必ず指摘されてきたが、この珍しい調査でも、過剰なストレスにさらされている青少年の生活が立証されたようだ。
また、寄せられた絵のほとんどが、自分をごく小さく描いているのも特徴で、時代や状況に圧縮されている心理が見て取れるともいう。
いまでも学校では、奇習ともいわれる修学旅行が行われているが、〔修学旅行先は山奥の温泉~水着と安眠枕を持参〕といった時代になるのだろうか。
※発行当時の原稿のまま掲載しております。何卒ご了承の程お願い申し上げます。
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