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2020 11.13
Voice 73
 従事者向け

介護の現場には様々な声があふれています。

介護に携わるスタッフの声、介護サービスを受けるご利用者の声、それを見守るご家族の声。

介護が必要になった方々に対して交わされる言葉の数々は優しく、切実です。

創られたものではなく、誰かが実際に発した「Voice」は人の胸を打つことがあります。

ここではそんな声の数々をご紹介していきます。

 

 

 

何年も前のことになりますが、脳出血により生活が不自由になり、在宅生活をご両親と過ごされていた方のところに訪問入浴サービスの導入が始まり、私達スタッフがお伺いさせていただいておりました。

ご本人は気持ちが上がらず、静かな、というよりは暗い空気が漂う雰囲気のAさん。しかし、少し高齢のご両親は、とても穏やかなご家族でした。

出勤間もない朝でした。Aさんのお父様より「Aが自害しました」とお電話がありました。

突然のことでスタッフ全員驚きを隠せませんでしたが、Aさんの為に私たちが出来ることを考え、「Aさんカルタ」をご両親に届けさせていただきました。

ご両親から、「Aの生きた証しが欲しかったんです」とのお言葉をいただき、とても喜んでくださいました。

(私たちは、訪問入浴サービス中に毎回ダジャレをAさんと交換しており、それをノートにまとめておいたものをカルタにしました)

入浴スタッフとAさんとの時間が形になり、それがAさんのご両親にとってはAさんの生きた証しになったとお話しいただいたときは、この仕事の重みを深く感じ、考える事の大切さを強く思いました。

 

 

 

 

 

訪問入浴介護に関するエピソードなど、皆様の“Voice”をお寄せください。お待ちしております。

 

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執筆者:Voice配達人
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