『入浴福祉新聞 第43号』(平成5(1993)年4月1日発行)より
過去の入浴福祉新聞に掲載された記事をご紹介します。
発行当時の入浴や福祉等の状況を少しでもお届けできたら幸いです。
介護福祉 こんなときどーするの
自宅療養の寝具はフトンかベッドか
対象者をベッドで療養させるか、フトンにするかで迷う家族は多いと思います。
基本的には、部屋の広さや本人の好み、生活様式などで決めますが、療養が長引くようだったり、少しでも自立を促してゆくためには、ベッドが良いと言われます。
ベッドは床から離れているため、通気性もあり、埃を吸いにくく衛生的です。また、床の振動もじかに伝わってきません。
何よりお世話する人が、ベッドの方が楽で、フトンですと、腰痛になりやすいとも言われます。
しかし、長年の生活習慣は、そう簡単に変えられません。ベッドでは落ち着かない、安眠できないという人は、やはりフトンがいいでしょう。
痴呆症状があり、ベッドから転げ落ちるおそれのある人、這って移動する人などもフトンの方がいいようです。
ベッドを利用するとき、注意したいのは―
①ベッドから起き上がれる人はベッドに腰を掛けた時、床に足がついて、力が十分入れられる高さにすること。ベッドに手すりを取り付けると、起き上がったり、立ち上がったりする時の支えになります。
②ほとんど寝たきり状態の人でしたら、介護者が中腰にならないよう、介護しやすい高さにすることです。高さを調節できるベッドも出ていますし、介護の時は高くして、本人が起き上がる時は低くすることもできます。
「ベッドを使ってみようかな」という対象者家族がいましたら、自治体の貸与制度や購入援助制度、民間のレンタルなども含めて、ベッドの種類や機能をよく説明してさしあげたいものです。
※発行当時の原稿をそのまま掲載しております。何卒ご了承の程お願い申し上げます。
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