2019
06.28
放置されてきた〔雇用システムづくり〕~『入浴福祉新聞 第62号』より~
従事者向け
『入浴福祉新聞 第62号』(平成9(1997)年11月1日発行)より
過去の入浴福祉新聞に掲載された記事をご紹介します。
発行当時の入浴や福祉等の状況を少しでもお届けできたら幸いです。
前照灯
放置されてきた〔雇用システムづくり〕
2001年以降に計画されている〔厚生年金支給開始年齢引き上げ〕に呼応して、労働省の研究会が、定年を現在の60歳から65歳にするよう、報告書をまとめて話題になった。
しかし、「うちの会社は50歳でどんどん辞めさせられるんだ」と不安顔で語る男が少なくないし、元気なオジサンといった感じの親友から、「あと3年で俺も定年だヨ」と打ち明けられて仰天したこともある。
高齢化社会の到来は、早くから判っていたことなのだが、それにふさわしい〔雇用システムづくり〕は放置されてきたどころか、民間企業では定年引き下げの傾向さえ強くしている。
問題は、日本人は〔職に就く〕という発想が希薄で、〔就社〕意識が強すぎることにもあるために、21世紀を前に、定年を延長すべきだ、いや早期退職制度だ、とみんな慌てているのだ。
転職や転社が当たり前の社会にすると同時に、高齢者の能力が活用できる仕事開発も必要だ。そのカギになるのが〔情報〕ではないか。
通信機器は発達しても、総合的な判断力を必要とする的確な情報の受発信機能は低下しているのが日本の現状。
広い意味での情報業務は、経験豊富な高齢者の出番である。
※発行当時の原稿をそのまま掲載しております。何卒ご了承の程お願い申し上げます。
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