2023
11.03
前照灯~『入浴福祉新聞 第102号』より~
従事者向け
『入浴福祉新聞 第102号』(平成19(2007)年11月1日発行)より
過去の入浴福祉新聞に掲載された記事をご紹介します。
発行当時の入浴や福祉等の状況を少しでもお届けできたら幸いです。
前照灯
「介護職のなり手がいない!」と事業所経営者が悲鳴をあげている。
他産業の求人が活発なこともあるが、介護職の給与の悪さが大きな要因とされる。
厚生労働省では、新しい『社会福祉事業に従事する者の確保を図るための措置に関する基本的な方針』を決めた。
キャリアアップ…介護業務への国民的理解…潜在的資格者の就業…などの方針が盛り込まれているが、最大の関心事は、要介護高齢者の生活を支える介護職が、介護職で生活できるかだろう。
福祉の仕事には長年、清貧…聖職…非営利…奉仕…といった言葉が付きまとってきたため、稼ぐ…儲ける…豊かになる…預貯金をする…などを口にできない雰囲気がいまでもある。
介護職の年収は常勤換算で年収300万円弱といわれ、全産業の平均450万円とかけ離れすぎている。
低賃金が、職場の人間関係の悪化や介護の質の低下、さらに兆候がみえはじめている事故の増加につながる。
介護職は年々5万人10万人の増員が必要とされる。
介護職の大幅な給与増を待ったなしで実行しないと、人手不足はさらに逼迫して、介護保険制度は崩壊の危機にさらされてしまう。
※発行当時の原稿をそのまま掲載しております。何卒ご了承の程お願い申し上げます。