2017
11.03
入浴福祉懸賞論文③「入浴が本当に待ちどおしいのです」~『入浴福祉新聞 第16号』より~
従事者向け
『入浴福祉新聞 第16号』(昭和61(1986)年9月15日発行)より
過去の入浴福祉新聞に掲載された記事をご紹介します。
発行当時の入浴や福祉等の状況を少しでもお届けできたら幸いです。
『入浴が本当に待ちどおしいのです』
茨城県水府村厚生保健課 ホームヘルパー 菊池 洋子
片田舎で土と生きてきて寝たきりとなり、何の楽しみもなく天井とにらめっこ、
死ぬことばかり考えている老人たちに楽しみができました。
日本テレビさんありがとう。
私たちは「このお風呂に入ると、長生きしちゃいますけどいいですか」と笑いながら老人や家族に説明します。
ある老人は入浴後、仏壇の前で合掌します。
「遠慮しないでもっと早く入れば良かったヨ」と語る71歳。
「元気になったので見てほしい」と浴槽まで歩くようになったお年寄りもいます。
みな入浴日は、盆と正月が一緒に来たようなハレの日。
亡くなられてゆく方も、最期まで本当に喜んでくれます。
私自身も老いてゆく身を考えながら、さわやか号で励ましに回っています。
※発行当時の原稿をそのまま掲載しております。何卒ご了承の程お願い申し上げます。
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