2016
10.01
『褥瘡』ケアと訪問入浴介護
従事者向け
「褥瘡」は布団・ベッドや車いすによって、皮膚が持続的に圧迫されていたり、ずれたりすることで血流が悪くなり、栄養や酸素が十分に行き渡らなくなり、皮膚やその下の組織が死んでしまう状態です。
尚、褥瘡(ジョクソウ)は専門用語であり、一般的には「床ずれ」と呼ばれます。
褥瘡の好発部位
骨と皮膚との間に加重がかかりやすいところ。
仰臥位(仰向け)であれば、後頭部、肩甲骨部、仙骨部、踵といった床面に長時間接し、且つ体重がかかりやすい部分。 |
「入浴介護におけるの褥瘡ケアの役割」
褥瘡ができているからと、入浴中止は逆効果です。
褥瘡には皮膚の清潔が必要であり、入浴によって血行促進も期待できます。
①褥瘡の周りは石鹸等を泡立て、傷につかないように丁寧に洗う | |
②壊死物や滲出液(しんしゅつえき)があるときは、瘡部の保護を十分に行い、傷によってお湯が汚れるのを防ぐためにも、防水性のドレッシング材(被覆材)でカバーします。 |
最後にドレッシング材をはがして、傷にシャワーを十分にかけます。
「訪問入浴介護が褥瘡対策に有効な理由」
☆お湯のチカラ
洗浄により、創部に残った薬剤、膿、過剰の滲出液を洗い流すことがでる。
血行促進が期待でき、代謝の活性を促し治癒力を高める。
☆人(介護)のチカラ
看護師を中心としたチームでの全身観察。
ベッド周辺の環境整備(シーツ交換など)による衛生管理や、家族への助言・負担の軽減。
浴槽や機材の洗浄・消毒を徹底。感染症伝播のリスクが低い。
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