2023
02.24
編集室~『入浴福祉新聞 第93号』より~
従事者向け
『入浴福祉新聞 第93号』(平成17(2005)年9月15日発行)より
過去の入浴福祉新聞に掲載された記事をご紹介します。
発行当時の入浴や福祉等の状況を少しでもお届けできたら幸いです。
編集室
[心の健康問題]への関心が高まっている。
財団法人労務行政研究所が今年の始め、全国4000社近くにアンケートをした。
すると、半数以上の企業が「鬱病…心身症…ノイローゼ…人格障害…などメンタルヘルス不全になった社員が3年間で増加した」という。
規模の大きい企業ほど増加率が高く、精神的に無理をして高給を頂戴しているのである。
介護福祉の世界でも、これから従事者のメンタルヘルスが大きな課題になるはずだ。
今年になって、石川県のグループホームでは入居者殺害事件、千葉県の特養では職員の暴行事件が起きてしまった。
そんななかで、労働組合の全国組織「連合」が実施した調査で、介護施設職員の3割が「入居者に憎しみを抱いている」という恐ろしい意識が明らかにされた。介護業務にはストレスがつきまとう。とくに[現在の介護]は、介護未経験で年金は充実している高齢者を、老後の生活設計が危ぶまれる世代が担っているという奇妙な現実がある。
「何のために介護職を・・・」と考えると憂鬱になるだろう。
こうした矛盾を解決する知恵も、介護福祉の世界は編み出さないといけない。
※発行当時の原稿をそのまま掲載しております。何卒ご了承の程お願い申し上げます。