『入浴福祉新聞 第45号』(平成5(1993)年10月1日発行)より
過去の入浴福祉新聞に掲載された記事をご紹介します。
発行当時の入浴や福祉等の状況を少しでもお届けできたら幸いです。
介護福祉 こんなときどーするの
ニオイは清潔のバロメーター
寝込んでいる高齢者の部屋は、体臭や排泄物・薬・食べ物などのニオイがこもりがちです。
ニオイは病気から発することもありますが、一般的には清潔のバロメーターといえます。
今回は、このニオイについて考えてみましょう。
入浴や清拭は、カラダの清潔を保つために欠かせませんが、特に汚れやすく悪臭の発生源になるのは陰部です。
陰部のニオイを防ぐためには、まずはオムツを頻繁に替えること。
そして交換のときに、熱いタオルで陰部の清拭をしてさしあげるといいでしょう。
陰部の洗浄ができれば、もっと効果的で、より爽快にもなります。
便器を当てるか、オムツを臀部に敷いて、専用のボトルまたは使用済のペットボトルなどにぬるま湯を入れ、陰部を洗い流します。
頭部も臭くなりがちですが、洗えないときは、市販のドライシャンプーを使ったり、アルコールで拭いてあげます。また、麻痺している指の間も、汗やゴミが溜まり、ニオイの原因になります。
手浴の後、指の間に、ハンカチなどに包んだ乾燥剤を握らせてあげるといいようです。
下着やオムツカバー、シーツ、カバー類も頻繁に替えることです。
最近は防臭加工の寝具類も市販されていますが、天気の良い日は、必ず日光に干すことです。
尿を何回かためてから捨てられるよう、いろいろな薬剤も販売されていますが、基本的には使用したらすぐ捨てることです。
介護用の便器類を洗うときは、お湯を避けて、水を使用するようご家族に助言してください。
お湯を使用しますと、排泄物のなかのタンパク質がお湯で固まりやすくなるからです。
胃や腸、口腔の病気によって口臭を発することがあります。
医師との相談をすすめ、口腔を清潔にしてください。
※発行当時の原稿をそのまま掲載しております。何卒ご了承の程お願い申し上げます。
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