日常から介護まで総合入浴情報サイト

お〜風〜呂.info

日常から介護まで
総合入浴情報サイト

BATHINGお風呂
2021 12.10
高橋ドクターのちょっと豆知識 入浴と消化~『入浴福祉新聞 第126号』より~

 『入浴福祉新聞 第126号』(平成25(2013)年10月1日発行)より

 過去の入浴福祉新聞に掲載された記事をご紹介します。

 発行当時の入浴や福祉等の状況を少しでもお届けできたら幸いです。

 高橋ドクターのちょっと豆知識 医療法人千甫会高橋外科医院副院長 高橋 亨

 入浴と消化

入浴中は、お湯の温度によって自律神経系の反応が変化します。42℃以上の「高温浴」では、『交感神経』が優位にはたらき、37~39℃の「微温浴」では『副交感神経』が優位にはたらきます。

この自律神経系の反応は、消化のはたらきにも大きく関係をしてきます。自律神経系の反応によって消化のはたらきは、交感神経なら抑制され、副交感神経なら促進されます。つまり高温浴をすれば消化が抑制され、微温浴をすれば消化は促進される、というわけです。

ところで、食事直後の入浴は良くないと耳にすることがあると思いますが、なぜ良くないのでしょうか?それは、食事直後に入浴すると、消化不良を起こし、胃腸の調子が悪くなるからです。

食後は、消化吸収のため活発にはたらく胃や腸に血液が集まります。この状態での入浴は消化器官が必要とする血液の不足を招き、消化・吸収のはたらきが低下しています。そのため、食後1時間程度の休息を取ってから入浴すると良いでしょう。また、食後の入浴は、副交感神経を刺激して胃腸のはたらきを活性化させる「微温浴(37~39℃)」がおすすめです。

その他にも、便秘気味のご利用者様は微温浴で副交感神経を優位にはたらかせることよって、胃腸のはたらきが促進されます。便秘の解消には手のひらを腹部に当て、大腸の道筋に合わせて時計回りに10回程度回すマッサージも効果的です。

このように、入浴と消化の関係は体調を整えるうえでもとても重要になります。入浴が消化に与える影響を理解し、効果的な入浴を行いましょう。

いいね!
ツイート

    お名前
    メールアドレス