2017
09.22
その26 銭湯と広告
大正元(1912)年にキカイ湯の富士山の背景画が話題になったことで、
銭湯を広告に利用しようと考える広告代理店が現れます。
多くの人が集まる銭湯は、テレビもラジオも普及していないこの時代において、
広告スポットとしてとても効果的な場所でした。
まず、銭湯の近所の店などから広告料を集めます。その広告料で、銭湯へのサービスとして背景画を描きました。
そして、背景画の下に広告主の店の宣伝を入れたのです。
期間は1年間で、年に1度広告の更新とともに背景画も描きかえられました。
広告代理店が、お抱えの絵師を数人ずつ持つようにもなり、昭和40年頃の銭湯の最盛期には、これらの広告代理店が東京に約20社、絵師も数十人いたそうです。
絵師は、1日に2~3件も描いて回り、食事する間もなかったと言います。
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