2019
09.13
その73 温泉地の外湯
温泉街に存在する宿泊施設を伴わない公衆浴場、日帰り入浴施設を「外湯(そとゆ)」と言います。
草津、有馬、道後といった有名な温泉地には、多くの外湯が存在します。
源泉数、湧出量ともに日本一を誇る別府では、外湯が100以上あり、中には無料で入浴できたり、露天風呂やサウナまでついて100円程の手軽な料金で入れる浴場もあります。
外湯が充実していれば、湯量が豊富な温泉と言えるのです。
かつて野沢温泉(長野県)では、湯量が目に見えて減少しました。
付近には有名なスキー場があり、その拡張のために山を削り、その結果保水力は弱り、湯量が減少していました。
それにいち早く気付き、危機感を感じた人々は独自の条例を作りました。
新たな源泉を掘削することはもとより、自分達の敷地内の井戸水を掘る場合でも、村の許可を必要とすることにしたのです。
その結果源泉は蘇り、湯量が格段に回復していきました。
野沢には地区ごとに外湯があり、住民は当番制で掃除をし、自分達の共有財産である「外湯」を守っています。
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