2018
05.25
入浴福祉懸賞論文⑨「FMマイク対話法」~『入浴福祉新聞 第16号』より~
従事者向け
『入浴福祉新聞 第16号』(昭和61(1986)年9月15日発行)より
過去の入浴福祉新聞に掲載された記事をご紹介します。
発行当時の入浴や福祉等の状況を少しでもお届けできたら幸いです。
『FMマイク対話法』
愛知県名古屋市 東海入浴サービス 社長 矢吹 孝男
私たちが訪問しているおばあさんに、聴力が極度に低下している方がいます。
補聴器も役立たず、お嫁さんとは筆談の生活でした。
ある入浴日、体調チェックのためテレビのレシーバーを、おばあさんの耳から外そうとした時です。
テレビ側のジャックが抜けて、もの凄い音が飛び出してきたのです。
一同騒然としましたが、ボリュームを上げてレシーバーを使えば、おばあさんは音が聴けることがわかり、妙案が浮かびました。
看護婦やヘルパーそして家族が、ネクタイピン型のワイヤレスマイクを胸に付けて話し、その声をラジオがキャッチ。
ラジオからイヤホーンで聴けばいいわけです。
早速テストしたところ大成功!
10年来会話がなかったお嫁さんとおばあさんは泣いて喜んでくれました。
いまでは家族と当社従業員の全員が、この“マイク話法”の愛用者です。
ぜひお試しください。
ただし、音量とトーンをうまく調整するのが秘訣です。
※発行当時の原稿をそのまま掲載しております。何卒ご了承の程お願い申し上げます。
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