2019
12.27
介助犬の育成と普及 遅々としている日本~『入浴福祉新聞 第67号』より~
従事者向け
『入浴福祉新聞 第67号』(平成11(1999)年2月1日発行)より
過去の入浴福祉新聞に掲載された記事をご紹介します。
発行当時の入浴や福祉等の状況を少しでもお届けできたら幸いです。
介助犬の育成と普及 遅々としている日本
[空前の]という形容がつくほどのペットブームだそうだ。飼い主と愛犬が、楽しそうに散歩している光景をよく見かけるものの、かつての[お風呂]がそうだったように、多くの人が大好きな[犬]と[福祉]を結びつける発想に日本人は乏しい。
そのため、電話や新聞など指示されたモノをくわえてもって来る・・・電灯をつけたり消したりする・・・ドアの開閉をする・・・など、要援助者のお世話ができる[介助犬]の普及が遅々として進んでいないようなのだ。
アメリカが本場の[介助犬]が、日本で最初に活躍を始めたのは1992年とされる。6年以上も経ているというのに、いまだに国内には10頭もいないらしい。育成費が数100万円もかかる、という経済的な理由もさること、法律的な整備も予算的な支援もまったく制度化されていないからである。
しかし、昨年の5月に、『日本介助犬アカデミー』が設立され、各地の育成団体とも協力しながら、訓練基準や訓練士の資格など、法的な整備も含めて普及運動を本格化することになったとか。
愛犬は要援助者の心の支えになり、それが介助犬となれば、一石二鳥である。各地にたくさんある福祉学校にも、[介助犬育成学科]などがほしいところだ。
※発行当時の原稿をそのまま掲載しております。何卒ご了承の程お願い申し上げます。
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