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2018 08.03
親の容体をキメ細かくノートに記録~『入浴福祉新聞 第47号』より~
 従事者向け

 

『入浴福祉新聞 第47号』(平成6(1994)年4月1日発行)より

過去の入浴福祉新聞に掲載された記事をご紹介します。

発行当時の入浴や福祉等の状況を少しでもお届けできたら幸いです。

 

 

親の容体をキメ細かくノートに記録

『ワープロ通信』で親類に知らせる長男

 

 

茨城県のA市に住むMさんが、脳こうそくで倒れたのは1991年10月のことでした。

3ヵ月あまり入院して治療を受け、翌年1月に退院。在宅療養することになりました。

 

この時期、Mさんの長男が定年退職となり、現在でも月曜から水曜までは実家に夫婦で泊まりがけで出かけ、同居している三男夫婦と一緒にお世話をしています。Mさんは左半身麻痺状態ですから、訪問看護を受け、昨年12月からは訪問入浴サービスも利用することになりました。

 

 

さて、事前訪問をした日に私たちが驚いたのは、長男さんが中心になって書いている1冊のノートと『ワープロ通信』でした。

ノートには、Mさんが倒れてからの細かな観察記録が綴られていたのです。体温…食事や水分の摂取量…排便の状態…表情、などなどです。

 

『ワープロ通信』は、Mさんの近況を親類や知人に知らせるためのものです。

Mさんのことを心配している親類が、電話をしてきて様子を訊ねるわけですが、何度もあちこちに同じことを伝えるのが億劫になり、観察記録をワープロで作成して郵送することを思いついたそうです。

 

 

訪問入浴サービスが始まりますと、デベロ介護センターにも『ワープロ通信』が毎月上旬に送られてくるようになりました。細かな観察記録が、私たちの入浴サービスにたいへん役立っています。

 

 

例えばこんな内容です。

 

〔○月○日。排便はA(鶏の卵大)が3~4個程度とB(ウズラの卵大)が2~3個程度、C(B以下の大きさ)が1~2個程度のものが、週のうち5~6日あります。

入浴サービスは準備から後片付けまで1時間ぐらいで終了します。私が「入浴させる間、絶えず話しかけていましたネ」との感想を伝えると、「患者さんに話かけ、次に何をするかを伝えることは、介護の基本なんですヨ。話しかけられることで、患者さんは安心するんです。」と言われ、恐れ入った次第です。〕

 

 

ところが、Mさんの訪問入浴も2ヵ月を過ぎようとしていた頃、私たちは“大発見”をしてしまいました。

Mさんは、長男さんの前ではあまり笑顔を見せず、話もしないことがはっきりとわかったのです。

Mさんが言うには「長男はヘソ曲りで、三男は真っ直ぐだ…」とのことでした。

 

しかも、長男さんには介護に対する焦りのようなものが感じられ、数字通りにやろうとする傾向があるのです。食事も無理に摂らせようとしたりで、そのためMさんは、長男さんにはあまりいい顔をしないようなのです。

 

熱心な介護者だけに、なおさら介護方法の指導も必要な場合がある事を痛感したしだいです。

 

 

〔退院してから気がかりなのは、Mの体温です。37.5℃を超えることはないのですが、最近は35℃を切ることがあるのです。素人が心配しても仕方ないと思い、観察記録をしっかりとつづけ、医師や看護婦と連絡しながら対応してゆくつもりです。〕

 

こんな『ワープロ通信』もありました。

 

そこで、当方も負けずに、『デベロ介護センター・ワープロ通信』を作成。

 

 

〔体温だけを心配する必要はありません。体感機能の調整がうまくできないのは、高齢者の特徴です。療養者には精神的な刺激が必要で、これからはどんな動作でも、できたら誉めてさしあげてください。誉められることで、Mさんに意欲がでてきます。〕

 

といった手紙を送りました。

 

 

〔入浴サービスをしてくれる看護婦さんやヘルパーさんが、絶えず話しかけているためか、Mの表情が穏やかになり、返事もするようになってきた。自分も見習わなければ…と想っています。〕

 

 

長男さんも、介護の基本を少しずつ理解してきたようです。

しかし、まだまだMさんは長男さんの前では表情は固く、目を三角にして笑顔を見せません。

これからも長男さんと情報交換をしながら、より良い関係を築いてゆく助言をしていくつもりです。

 

(デベロ介護センター記)

 

 

※発行当時の原稿をそのまま掲載しております。何卒ご了承の程お願い申し上げます。

 

 

 

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