2023
01.27
編集室~『入浴福祉新聞 第92号』より~
従事者向け
『入浴福祉新聞 第92号』(平成17(2005)年5月15日発行)より
過去の入浴福祉新聞に掲載された記事をご紹介します。
発行当時の入浴や福祉等の状況を少しでもお届けできたら幸いです。
編集室
近年は[身体の水分と健康]が強調されるようになり、スポーツ選手も試合中に水分を補給する光景をよく目にする。
高齢者についても、喝中枢の衰えを考慮して、「強引にでも水を飲ませる」ことが大切だ。
とりわけ夏期は、発汗による脱水の心配があり、血圧不安定…細胞への栄養素や酸素の供給不足…体温調整不能…などを引き起こしかねない。
要介護高齢者でも、夏期には一日2000㎖の水分摂取が必要とされる。
京都府立医科大学医学部看護学科の小林光代さんらが、在宅の要介護高齢者14名の夏期における水分摂取量を測定したところ、平均して食べ物から約880㎖、飲料水として約1000㎖で、まずまずの結果だった。
だが、少なすぎる人と多すぎる人が各々3名もいて、43%もの要介護高齢者は不適切な水分摂取をしていることになる。
食べ物からの水分摂取量には極端な差はないのだが、飲料水の摂取量は最小と最多が4倍以上も開きがあったのだ。
興味深いのは、介護者自身が水分を正しく摂取している家庭の要介護高齢者は、水分補給も合格との傾向が確認されたことだ。
最近は[入浴と水分補給]も状態化しつつあり、このあたりも家庭介護者にしっかりと説明してほしいものである。
※発行当時の原稿をそのまま掲載しております。何卒ご了承の程お願い申し上げます。