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2017 09.01
寝たきり老人の入浴剤を考える~『入浴福祉新聞 第10号』より~
 従事者向け

『入浴福祉新聞 第10号』(昭和60(1985)年1月25日発行)より

過去の入浴福祉新聞に掲載された記事をご紹介します。

発行当時の入浴や福祉等の状況を少しでもお届けできたら幸いです。

 

 

寝たきり老人の入浴剤を考える

皮膚殺菌効果を基準に選び、脂肪分を付与できればベターだが・・・

 

 

 

いい湯を味わいながら健康づくりを、と入浴添加剤が人気を呼び、酒風呂健康法までブームになっています。

たしかに入浴剤は、香りも良く、身体に効くとされますし、湯の汚れも目立たず、利点がたくさんあります。

しかし、種類が豊富になっている反面、なんとなく使っているのが実情ではないでしょうか。

 

 

入浴剤は、①新湯をさける、②皮膚に栄養分を与える、③治療、④精神的効果、など目的によって種類が異なり、万能選手はまだ存在しません。

私たちの皮膚は、水蒸気や汗などの水分を常に放出していますが、表面の皮質に10~20%の水分を含むのが理想とされます。これ以下になると乾燥した状態で、いわゆる肌荒れとなります。

都合のいいことに、皮膚が分泌する皮脂は界面活性剤的な性格があり、水分をうまく取り混ぜ、自然にクリーム状の皮脂膜を形成してくれているのです。

 

 

内蔵機能が衰えた老人は、皮膚に水分補給が十分できず、皮脂の分泌も低下しますので、クリームを塗ったようなシットリとした肌を保てないのはこのためです。こうした老人が、沸かしたての新湯に入ると、残っている高温の水の粒子が皮膚の痛感を刺激して血圧上昇を招きます。

また、混和物の少ない低濃度の湯による浸透圧等により、皮膚の脂肪分や塩分を溶かしてしまうのです。

 

 

1人ずつ新湯を使う寝たきり老人の巡回入浴で、添加剤の使用をすすめるのはこのためですが、デベロ老人福祉研究所が昭和58年に実施したアンケート調査では、バスクリーン使用が46%、オンセンスが32%、スキナベープ8%、ほかにヒフクリン、牛乳、レオス80B、オスバン、ヒビデン液、マグマ温泉などがみられました。

 

寝たきり老人の身体状況に合わせて選ぶべきとはいうものの、予算その他なかなか難しい面があるようです。

しかし大切なのは、寝たきり老人の入浴はまず清潔が優先されますので、皮膚消毒ができ脂肪分も与えられる入浴剤がよいでしょう。

この点からみると、松ヤニを主成分として殺菌効果をうたっているオンセンスがベターのようです。事実、褥瘡が治りやすいとのデータもあります。ただし入手しにくいのが難点です。

 

 

入浴剤をどうするかは、入浴福祉の大きなテーマの1つですが、いずれにしましても、洗い過ぎて老人の脂肪分を取り過ぎてしまったら、入浴剤の意味がなくなってしまうことも知っておいて下さい。

 

 

 

 

※発行当時の原稿のまま掲載しております。何卒ご了承の程お願い申し上げます。

 

 

 

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