2018
02.02
入浴福祉懸賞論文⑥「入浴福祉と家族」~『入浴福祉新聞 第16号』より~
従事者向け
『入浴福祉新聞 第16号』(昭和61(1986)年9月15日発行)より
過去の入浴福祉新聞に掲載された記事をご紹介します。
発行当時の入浴や福祉等の状況を少しでもお届けできたら幸いです。
『入浴福祉と家族』
岩手県一関市福祉事務所 老人家庭奉仕員 渡辺 益子
寝たきり老人と介護人だけの淋しい静けさが、ヘルパーの明るい声で活気にみなぎる。
老人にもお気に入りのヘルパーがいて「今日は来ないのか」とガッカリするが、そんなときは「今日はうんとサービスするわよ」と元気づける。
人間が人間的でありうるのは、自分で行動できることだ。
それが突然の病魔で他人に扱われる身となったとき、いったい何が残るだろう。
家族は無期限の犠牲を強いられる。
老人も「早くおむかえがくれば…」と語るが、この世に生を受けた以上、幸せに暮らす権利があるはず。
ひとときではあるが、浴槽に抱き入れる際は頬がふれ合うほど密着し、エッチな話もしながら手を握り、安らぎを与えてゆこうと邁進している。
※発行当時の原稿をそのまま掲載しております。何卒ご了承の程お願い申し上げます。
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