2017
02.17
お風呂あらかると 本当の福祉とは~『入浴福祉新聞 第1号』より~
従事者向け
『入浴福祉新聞 第1号』(昭和57(1982)年9月15日発行)より
過去の入浴福祉新聞に掲載された記事をご紹介します。
発行当時の入浴や福祉等の状況を少しでもお届けできたら幸いです。
お風呂あらかると
寝たきりのおじいちゃんやおばあちゃんが、一番に望むのはお風呂。
家庭にお風呂があるのに歩いていけないから、よけい飢餓感がふくらんでゆく。
誰か抱いて入れてくれないかなあ・・・。そんなことはなかなか言えない。
入浴を夢にまで見る、というのは本当の話だ。
しかし、いまはお風呂が車でやって来る。湯船が座敷に上げられる。
お湯がポンプで送られて、看護師さんやヘルパーさんが、寝床のそばでお風呂に入れてくれる。
お風呂は「行く」ものだと思っていたから、お風呂が「来る」などと想像もしなかっただろう。
しかも枕元で入るのだから、はじめはビックリしたに違いない。
人はそのまま、お風呂が動く―。
このアイディアと福祉に、いま全国のおじいちゃんやおばあちゃんが「ありがとう」と手を合わせてくれる。
福祉というと、すぐお金のことが出る。だが、心の交流こそが本当の福祉だ。
「物」があっても「心」の援助がなければ、何の意味もない。
※発行当時の原稿のまま掲載しております。何卒ご了承の程お願い申し上げます。
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