2017
05.26
「寝たきりゼロ」と入浴~『入浴福祉新聞 第28号』より~
従事者向け
『入浴福祉新聞 第28号』(平成元(1989)年9月26日発行)より
過去の入浴福祉新聞に掲載された記事をご紹介します。
発行当時の入浴や福祉等の状況を少しでもお届けできたら幸いです。
前照灯 「寝たきりゼロ」と入浴
厚生省が「寝たきり高齢者ゼロ作戦」を来年度からスタートさせることになった。
寝たきりの原因になる脳卒中や骨の病気を防ぐ教育に力を入れ、寝たきりになっても、寝かせたままにしないで、機能回復訓練をどんどんやらせよう、というものである。
すでに欧米では「介護」の概念を「自立させるためのもの」に転換させており、今回の同省の決定はまさに快挙といえるだろう。
機能回復訓練に不可欠なのは、本人の「良くなりたい」との意欲で、それを引き出すのに好都合なのが「入浴」である。
これは決して本紙の我田引水ではなく、痛みをともなう回復訓練では、高齢者はヤル気を喪失するからだ。
これまで、入浴介護の現場からは、機能回復の事例が山のように報告されてきた。
入浴介護者にはそれがあたり前のようなことかも知れないが、これからは、“入浴リハビリ介護”にしっかりと位置づけ、医師や療法士と連携しながら「寝たきりゼロ」を目指すべきだろう。
※発行当時の原稿のまま掲載しております。何卒ご了承の程お願い申し上げます。
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