『入浴福祉新聞 第65号』(平成10(1998)年9月1日発行)より
過去の入浴福祉新聞に掲載された記事をご紹介します。
発行当時の入浴や福祉等の状況を少しでもお届けできたら幸いです。
続々と閉鎖される大型小売店や社員寮
福祉施設に転用してゆく絶好の機会!
日本はいま、大きな〔構造的変化〕をすべき時代にさしかかっていることは、誰もが否定できないだろう。
大量生産と大量消費の経済構造は確実に終焉しつつあり、〔少子・高齢化〕がそれに拍車をかけている。
街を散歩していて驚くのは、〔店じまい〕の急増である。むろん、オープンを告げる華々しい垂れ幕や看板がないではないが、お店がどんどん消滅している。最近は夫婦2人だけで切り盛りしてきた小規模店だけでなく、大都市の駅前に威容を誇ってきた大型小売店の店じまいも、かなり目立ってきた。
と同時に、住宅街を歩くと、雑多なメーカー系企業を中心として、〔社員寮〕の閉鎖も目につくようになった。目論見が見事に外れて、ガラガラの新築マンションも少なくない。
福祉には、またとない時代が到来しているのである。
自治体や社会福祉法人、力を付けてきた民間の福祉企業などが協力すれば、駅前の〔店じまい大型小売店〕は、総合福祉センターにできるし、使われなくなった〔社員寮〕は、ショートステイ・・・ケアハウス・・・グループホーム・・・などにどしどし造りなおすことができる。
〔店じまい〕や〔閉鎖〕した側も、「ある程度の値段で処分したい」などとミミッチイことを考えず、これまで福祉に何もしてこなかった代償として、福祉関係機関に贈呈してしまうぐらいの勇気と覇気がないと、日本はますますじり貧に陥ってゆくだろう。そんな潮流にあるような気がする。
※発行当時の原稿をそのまま掲載しております。何卒ご了承の程お願い申し上げます。
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